毎年5月、京都に初夏の訪れを告げる伝統行事「葵祭(あおいまつり)」。
華やかな平安絵巻のような行列が、京都御所から下鴨神社・上賀茂神社へと進む様子は圧巻で、国内外から多くの観光客が訪れます。
でも、「そもそもどんなお祭り?」「どこで見るのがいいの?」「見どころや歴史は?」と疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。
このブログでは、葵祭2025の開催日程や行列ルート、斎王代の登場タイミング、観覧のおすすめスポットに加え、由緒ある歴史や楽しみ方のポイントまで、初めての方にも分かりやすく解説します。
京都の春旅を計画中の方は必見です!
葵祭とは?京都三大祭のひとつ、その魅力を解説
葵祭(あおいまつり)は、毎年5月に京都で開催される格式高い祭礼で、祇園祭・時代祭と並ぶ「京都三大祭」のひとつとして知られています。
正式名称は「賀茂祭(かもさい)」で、賀茂御祖神社(下鴨神社)と賀茂別雷神社(上賀茂神社)の両神社に奉納される神事が起源です。
この祭りの最大の見どころは、平安貴族さながらの衣装をまとった総勢500名以上による優雅な「路頭の儀(行列)」。
色とりどりの衣装や装飾が施された牛車(ぎっしゃ)や騎馬武者、そして華やかな「斎王代(さいおうだい)」の登場は、まるでタイムスリップしたかのような気分にさせてくれます。
名前の由来でもある「葵」は、古くから賀茂神社の神紋とされ、参加者や車両には葵の葉が飾られているのも特徴です。
自然との調和を大切にする祭りでもあり、古都・京都の風情と神聖な空気が一体となった、独特の世界観を味わえます。
厳かな神事と華やかな伝統美が融合した葵祭は、一度は見ておきたい日本の伝統行事のひとつ。
古き良き日本の文化を体感できる絶好のチャンスです。
葵祭2025の開催日程とスケジュール
葵祭2025は、5月15日(木)に開催予定です。
例年通り、京都御所を出発して下鴨神社、上賀茂神社へと向かう「路頭の儀(行列)」が中心となります。
この日は平日ですが、毎年多くの観光客が訪れ、京都の街が一気に華やぎます。
以下に、2025年のスケジュールの目安をご紹介します。
【葵祭2025|当日の主なスケジュール】
時間帯 | 内容 | 場所 |
---|---|---|
10:30頃 | 行列出発 | 京都御所・建礼門前 |
11:40頃 | 下鴨神社到着(社頭の儀) | 下鴨神社 |
14:20頃 | 再び出発 | 下鴨神社 |
15:30頃 | 上賀茂神社到着 | 上賀茂神社(賀茂別雷神社) |
※上記スケジュールは目安です。天候や神事の進行により時間が前後する可能性があります。
※雨天の場合、「路頭の儀」は中止となる場合があります(神事のみ斎行される可能性あり)。
行列の出発地点である京都御所では、出発前の整列風景も見応え抜群。
下鴨神社や上賀茂神社においては、それぞれ「社頭の儀」が行われ、より神聖な雰囲気が味わえます。
特に、斎王代が神前で舞を奉納する姿は必見です。
しっかり観覧したい方は、早めの場所取りや、有料観覧席の利用(例年下鴨神社前などに設置)を検討するのもおすすめです。
行列ルートはどこを通る?地図で見る注目スポット
葵祭のメインイベントである「路頭の儀(ろとうのぎ)」では、平安装束に身を包んだ約500名の行列が、京都御所から下鴨神社、そして上賀茂神社へと約8kmの道のりを練り歩きます。
その優雅な姿は、まさに平安時代の雅な世界を再現しているようです。
行列ルートの概要(2025年予定)
- 京都御所(建礼門前)を出発
- 丸太町通 → 河原町通 → 下鴨本通
- 下鴨神社(社頭の儀)
- 北大路通 → 北山通
- 上賀茂神社へ到着・終了
注目の観覧スポットと見どころ
スポット名 | 見どころ | 特徴 |
---|---|---|
京都御所・建礼門前 | 行列出発前の整列や儀式が見られる | 写真撮影に最適。早朝から混雑 |
丸太町通〜河原町通 | 街中を進む行列が間近で見られる | 比較的アクセスしやすい |
下鴨神社(糺の森) | 神事「社頭の儀」が行われる神聖な場所 | 木陰も多く、雰囲気も厳か |
北山通沿い | 行列の後半がゆったり進むエリア | 比較的混雑が少なめで穴場 |
上賀茂神社(終着点) | クライマックスの儀式が行われる | 神社の荘厳さと行列の美しさが融合 |
おすすめの観覧ポイント選びのコツ
- 混雑を避けるなら、北山通や上賀茂神社周辺がおすすめ。
- 写真を撮るなら、行列が停まることが多い神社の前がベスト。
- 有料観覧席が設けられることもあるので、事前の予約も検討を。
行列はゆっくりと進むため、1箇所でじっくり見るのもよし、移動して複数の地点で観覧するのも◎。
事前にルートを確認して、ベストポジションを確保しましょう。
どこで見る?おすすめ観覧ポイント&穴場スポット
葵祭の見どころである「路頭の儀(行列)」は、全長約8kmのルートを約6時間かけて進みます。
そのため、観覧できるポイントもさまざま。
ここでは、定番の人気スポットから、混雑を避けたい人向けの穴場スポットまで、観覧場所の選び方をご紹介します。
【定番】おすすめの観覧ポイント
観覧スポット | 特徴 | おすすめ理由 |
---|---|---|
京都御所(建礼門前付近) | 出発前の整列や準備が見られる | 華やかな衣装をじっくり鑑賞可能/写真スポットにも最適 |
下鴨神社(糺の森) | 社頭の儀(神事)が行われる | 静かで荘厳な雰囲気/木陰が多く涼しい |
上賀茂神社前(終着点) | フィナーレの儀式が行われる | 行列が揃って到着するクライマックスが楽しめる |
【穴場】混雑を避けたい人におすすめのスポット
観覧スポット | 特徴 | ポイント |
---|---|---|
丸太町通(河原町通との交差点付近) | 道幅が広く比較的見やすい | 比較的空いておりアクセスも良好 |
下鴨本通(出町柳駅から下鴨神社の間) | 木陰が多く落ち着いた雰囲気 | 直前でも場所が取りやすい傾向 |
北山通(上賀茂神社の手前エリア) | 行列が緩やかに進む | 人出が少なく、地元の人に人気のエリア |
観覧ポイント選びのヒント
- 座って観覧したい人は、下鴨神社の有料観覧席を検討(例年数千円で設置)
- 写真や動画撮影を楽しみたい方は、京都御所の出発地点がおすすめ
- ゆったり見たい人は、行列が分散する北山通など郊外エリアが狙い目

事前に現地マップやルートを確認して、混雑を避けつつ、自分に合ったスタイルで楽しむのが葵祭観覧のコツです。
天候や時間帯も考慮して、ベストな場所を見つけてくださいね。
斎王代って誰?華やかな女性の役割と登場シーン
葵祭の華とも言える存在が「斎王代(さいおうだい)」です。
鮮やかな十二単(じゅうにひとえ)をまとい、行列の中でもひときわ注目を集める斎王代。
その姿を一目見ようと、毎年多くの人が沿道に集まります。
斎王代とは?|平安時代の皇族の代役
もともと「斎王(さいおう)」とは、伊勢神宮や賀茂神社に仕えた未婚の皇女のことで、神に仕える特別な存在でした。
平安時代には、天皇の一族から選ばれた女性がこの役を担い、厳格な儀式に則って神社に遣わされていたのです。
現代では皇族に代わって、京都ゆかりの一般女性(主に名家や企業の令嬢など)から選ばれる「斎王代」が、その役目を象徴的に担っています。
選ばれるのは一生に一度の名誉とされ、着付けや儀式のための準備も非常に厳かです。
どこで見られる?斎王代の登場シーン
時間帯 | 場所 | 見どころ |
---|---|---|
10:30頃〜 | 京都御所(出発) | 行列の中心に乗り、豪華な衣装と優雅な姿で登場 |
11:40頃〜 | 下鴨神社(社頭の儀) | 参拝の儀式を行う。美しい所作と舞が見られることも |
15:30頃〜 | 上賀茂神社(終着点) | 儀式の締めくくりとして荘厳な雰囲気の中で参拝 |
衣装や姿に注目!
斎王代の装束は、平安時代の貴族女性を再現した「十二単(じゅうにひとえ)」。
その重さは20kg以上にもなり、色の重ね方や髪型、化粧にも厳格なルールがあります。
また、牛車や女官たちとともに行動することで、その格式の高さが際立ちます。



斎王代の姿を見ることは、まさに「千年の時を超えた王朝文化との出会い」。京都の伝統と格式を象徴する存在として、葵祭の最大のハイライトと言っても過言ではないです。
葵祭の歴史を知る 起源・由来・受け継がれる伝統
葵祭(あおいまつり)は、約1,400年もの歴史を持つ日本最古級の祭りとして知られています。
平安の雅な文化を今に伝えるこの祭礼には、古代から続く神事と、京都の人々が守り抜いてきた深い伝統が息づいています。
起源はなんと飛鳥時代!国家が行った祭り
葵祭の起源は、飛鳥時代の欽明天皇の時代(西暦567年頃)にさかのぼります。
当時、全国で天候不順や疫病が広がっていた際、賀茂大神の怒りを鎮めるために祭礼が執り行われたのが始まりとされています。
以来、賀茂御祖神社(下鴨神社)と賀茂別雷神社(上賀茂神社)の両社に、国家の安寧と五穀豊穣を祈る大切な神事として受け継がれてきました。
「葵祭」の名前の由来
この祭りに「葵(あおい)」の名がついたのは、行列の参加者や牛車に葵の葉を飾る風習に由来しています。
葵の葉は賀茂神社の神紋であり、魔除けの力があると信じられてきました。
そのため、古来より神聖な植物として、祭り全体の象徴となっているのです。
平安時代には「王朝文化の象徴」に
平安時代に入ると、葵祭は宮中行事としてますます格式が高まり、天皇や貴族たちがこぞって参加する一大イベントとなりました。
特に注目されたのが「斎王(さいおう)」の存在で、天皇の姫君が神に仕えるために賀茂神社へ遣わされる、厳粛な儀式も行われていました。
現代に続く伝統と復興の歴史
応仁の乱など戦乱によって中断した時期もありましたが、江戸時代には再び盛大に復活。
現在のような形で再構成されたのは、明治以降になります。
現代の葵祭では、京都市民の手によってその格式と美しさが丁寧に守られ、後世に受け継がれています。
当日の持ち物&服装アドバイス 快適に楽しむコツ
葵祭は5月中旬に開催されるため、京都はすでに初夏の陽気。
日差しが強くなる日もあり、行列の観覧には長時間の屋外滞在に備えた準備が必要です。
快適に楽しむための持ち物や服装のポイントをまとめました。
服装のポイント 動きやすさ&日差し対策がカギ
項目 | アドバイス |
---|---|
トップス | 通気性の良い長袖シャツや薄手の羽織がおすすめ。日差し・虫除け対策にも◎ |
ボトムス | 長時間歩いても疲れにくいパンツスタイルが無難 |
靴 | 歩きやすいスニーカーやフラットシューズで。石畳や砂利道もあるためヒールは不向き |
帽子・日傘 | 紫外線対策に必須!日傘は混雑エリアでは使用を控えましょう |
持ち物チェックリスト あれば安心な便利アイテム
- レジャーシート or 折りたたみ椅子(長時間の観覧に)
- 飲み物(ペットボトル)(水分補給を忘れずに)
- 日焼け止め(こまめな塗り直しを)
- うちわ・扇子(風通しがない場所ではあると便利)
- 携帯クッションやタオル(座るとき・汗拭きにも活躍)
- ポータブル充電器(写真撮影や情報検索で電池消耗しがち)
- 雨具(折りたたみ傘 or レインコート)(突然のにわか雨対策)
あるとさらに快適な+αアイテム
- イヤホン or ラジオアプリ(観覧ガイドの放送が聞けることも)
- 地図アプリ or PDFマップ(ルート確認・移動時に役立ちます)
- 軽食やキャンディ(待ち時間にエネルギー補給)
- ゴミは必ず持ち帰りましょう(ゴミ箱は少なめです)
- 有料観覧席では日傘や大きな荷物が制限される場合があります
- 混雑時はベビーカー利用が難しいエリアもあります



観覧場所によっては木陰がないところも多いため、「暑さ・日差し・長時間」に耐えられる準備が大切です。
快適に楽しむための工夫をしっかり整えて、葵祭を満喫しましょう!
アクセス方法と交通規制情報 公共交通と混雑対策
葵祭の行列(路頭の儀)は京都市内の中心部から北部にかけて行われるため、アクセス自体は便利な一方で、当日は大規模な交通規制と混雑が発生します。
ここでは、スムーズに観覧エリアへ向かうためのアクセス方法と、混雑を回避するコツをまとめました。
公共交通機関でのアクセスが基本!
観覧スポット | 最寄り駅 | アクセスのポイント |
---|---|---|
京都御所(出発地点) | 地下鉄烏丸線「丸太町駅」 | 徒歩約5分/朝早くから混雑するため、早めの到着が◎ |
下鴨神社(中間地点) | 京阪「出町柳駅」 | 徒歩約10分/糺の森を通って境内へ |
上賀茂神社(終着点) | 市バス「上賀茂神社前」 | 地下鉄「北山駅」から徒歩約25分も可 |
特に、出町柳駅や丸太町駅は午前中の混雑が激しいため、通勤ラッシュ時間帯を避けて移動するのが理想です。
車での来場は非推奨!当日は交通規制あり
葵祭当日は、行列の通過ルート周辺で大規模な交通規制(車両通行止め)が実施されます。
特に以下のエリアでは長時間の通行止めが予定されています:
丸太町通(烏丸通〜賀茂川付近)
河原町通(丸太町〜下鴨本通)
北山通(北大路通との交差点〜上賀茂神社付近)
規制時間帯:9:30頃~16:00頃(予定)
※ルートや時間は年によって若干変動します。京都市の公式HPや葵祭公式サイトで事前確認を!
混雑を避けるためのコツ
- 早朝に到着して場所取り(特に御所や下鴨神社付近)
- 駅やバス停から少し離れたエリアで観覧するのも◎
- 帰宅ラッシュ(15:00~17:00頃)は避けて、時間をずらす
- ICカード(ICOCA/Suica)などを事前チャージしておく
駐車場利用は困難
- 祭り当日は付近のコインパーキングが朝から満車になる可能性大
- 一部地域では臨時駐車場も設けられません
- 観光で来る場合は、宿泊先の駐車場を利用するのが安全策



葵祭は京都市内の主要エリアをまたぐ大イベントです。事前のルート確認&時間に余裕をもった行動が、快適な観覧の第一歩です。アクセス計画はしっかりと立てておきましょう!
雨天時はどうなる?中止・延期の可能性と確認方法
5月の京都は初夏の陽気で晴天が多い一方、急な雨や曇り空になることもある季節です。
屋外で行われる葵祭の観覧を予定しているなら、雨天時の対応についてもしっかり確認しておきたいところです。
雨が降ったら中止?行列の対応はこうなる
葵祭の中心行事である「路頭の儀(行列)」は雨天中止となるのが原則です。
小雨であっても、装束や儀式の性質上、安全面・保存面を考慮して中止されることがあります。
路頭の儀:雨天中止
社頭の儀(神社での神事):雨天決行(屋内に変更される場合あり)
中止や変更情報の確認方法
当日の天候によって判断されることが多いため、以下の公式情報源をこまめにチェックしましょう。
確認方法 | 内容 |
---|---|
京都市観光協会 公式サイト | イベント情報・中止のお知らせが更新される |
葵祭公式SNS(X・Instagramなど) | 当日朝に最新情報が発信されることが多い |
京都市役所観光案内窓口(075-343-0548) | 電話での問い合わせも可能(混雑する場合あり) |
地元メディア(NHK京都、KBS京都など) | 朝のニュースや速報で発表されることも |
中止の最終判断は当日の朝7時〜8時頃に発表されるのが一般的です。
宿泊している方はホテルのフロントでも確認できる場合があります。
雨の日に備えておくと安心なもの
- 折りたたみ傘 or レインコート(※混雑時は傘の使用を控えるのがマナー)
- 防水仕様のカバンや靴カバー
- 観覧できない場合の代替プラン(室内観光スポットなど)も用意しておくと◎
葵祭は自然の中で行われる伝統行事だからこそ、天気との付き合いも大切な要素。
せっかくの訪問を無駄にしないためにも、最新の情報収集と柔軟な予定変更を心がけましょう。
まとめ
1,400年以上の歴史を誇る京都の伝統行事「葵祭」は、華やかな行列と厳かな神事が織りなす、まるで平安時代にタイムスリップしたような特別な体験ができる祭りです。
2025年は5月15日(木)に開催予定。
京都御所から上賀茂神社まで続く優美な行列や、斎王代の登場は必見です。
観覧には、ルートや混雑、交通規制の事前チェックが欠かせません。
また、天候や服装にも気を配ることで、より快適にお祭りを楽しめます。
歴史背景を知れば、ひとつひとつの儀式にも深い意味を感じられるはず。
今年の春、京都を訪れるなら、ぜひ千年の伝統を肌で感じる「葵祭」を体験してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
\烏丸御池駅徒歩2分で観光にも便利/